月見バーガーが嫌い

 私がなぜ月見バーガーが嫌いかと言うどうでも良い話なのだが、月見バーガーの季節では無いうちに記す。
 これは阪神淡路大震災に関係するので気になる方はご注意を。

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 と言っても、私が被災した訳ではない、父が芦屋に居て被災したため電車が何とか通るようになったころ様子を見に行った時の話である。
 父はマンションに居た(単身赴任)ため大きな被害無く無事であったが、隣の2階建ての家は潰れていてその家の人は無くなったそうである。
 揺れた時には電子レンジの中の回転皿が飛び出して怖かったそうだ。それくらい激しい揺れだった。

マンションはいくつか亀裂が有るもののパッと見て大丈夫そうだった。それに比べて近隣の木造の家屋の損傷は激しかった。大きく壊れたマンションもいくつかあったが、明らかに鉄筋コンクリートの建物の方が丈夫であると感じた。
 部屋にはなぜか安っぽい懐中電灯が10個くらい有った。くれると言うので貰ってしまうそうだが、電池は貰えないので使えない。
 街中では道路の真ん中に水道の蛇口が生えている。水道栓から簡単な配管をして水を使えるようにしてくれたものだった。
 そういう状況であったが、有り難いことにM印のハンバーガーショップは営業していた。ただ、バーガーのメニューは月見バーガーのみであった。冷蔵庫が使えないらしく、肉類は用意できないそうだ。値段は普通のバーガーの値段だった。バンズに目玉焼きだけ、少し割高な気もしたが有り難いことに変わりがない。

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それ以来、月見バーガーの季節になりCMを見るたびにその頃の事を思い出す。
だから月見バーガーはそれ以来注文したことがない。